Shopifyに続き、WooCommerceとも接続
2021年6月9日(日本時間 6月10日)、Google はこれまで発表してきているEコマースプログラムの延長として、 WooCommerce との統合を開始したと発表しました。
参考リンク(Google側のリリース):
参考リンク(WooCommerce側のリリース):
これにより、WooCommerce を利用するマーチャント(世界で約440万)が、Google のショッピング周りのプロダクトと連携し、商品を掲載できるようになります。WooCommerce との接続は今回の発表以前からアナウンスされていましたのでサプライズではないですが、先日のShopifyとの提携強化に続いてインパクトのあるリリースが続いていますね。
参考記事:
スマートショッピングの強化
上記の動画にもあるとおり、WooCommerce のマーチャントは、商品データをかんたんにGoogle(マーチャントセンター)にアップロードできるようになります。つまりほぼ自動で無料のGoogle商品リスティングが作られるので、細かい設定を気にすることなく、Google の検索結果に出し続けることができます。もちろん販促のためにショッピング広告キャンペーンを始めることもできますし、設定は WooCommerceダッシュボード内で完結するようです。(すでにヘルプページも用意されています)
以下のリンクは WooCommerce の Google連携プラグインのインストールページですが、
その中に下記のような記述があります。
BOOST STORE TRAFFIC AND SALES WITH GOOGLE ADS
Grow your business with Smart Shopping campaigns. Create an ad campaign to promote your products across Google Search, Shopping, YouTube, Gmail, and the Display Network.
Connect your Google Ads account, choose a budget, and launch your campaign straight from your WooCommerce dashboard. You can also review campaign analytics and access automated reports to easily see how your ads are performing.
“Google広告でストアへのトラフィックと売上を伸ばそう
スマートショッピングキャンペーンでビジネスを成長させましょう。Google検索、ショッピング、YouTube、Gmail、ディスプレイネットワークで商品を宣伝する広告キャンペーンを作成します。
Google広告アカウントと接続し、予算を選択、WooCommerceダッシュボードから直接キャンペーンを開始できます。キャンペーン分析や自動レポートを通じて、広告の掲載結果をかんたんに確認することもできます。”
https://wordpress.org/plugins/google-listings-and-ads/
Shopify との提携でも同様ですが、Google のねらいはすべての商品データをマーチャントセンターに接続し、そこからユーザーの利便性と広告価値を引き出すことなので、Shopify や WooCommerce との提携では、シームレスな接続と同時に広告のしやすさが強調されています。スマートショッピングは広告の運用を手離れよくさせるための全自動機能なので、可能な限りマーチャントの心理的負担を減らすような動線になっていますね。
併せて、上記のページでは最大150ドルのGoogle広告クレジットも同時にアピールしており、特に小規模のマーチャントに向けてプロモーションコードの活用を促進するように仕掛けています。
ショッピンググラフ構想の地固め
Googleは2021年5月にショッピンググラフ構想を発表しています。これは、「絶えず変化する商品、販売者、ブランド、レビューの一連の流れ」を理解し、よりインタラクティブで包括的なショッピング体験を促進する(AIで拡張された)モデルということらしいです。
そのためには、マーチャントセンターが世界最大の商品データベースである必要があります。WooCommerce は WordPressのプラグインとしてEコマースで大きなシェアを持っていることもあり、Shopify と並んで Google がもっとも組みたかった相手の一つであるのは間違いありません。ショッピンググラフ構想の地固めが進んでいる印象です。
ちなみに、Google の次の一手は何でしょうか。素直に考えると足りてなさそうなのは「レビュー」ですが、、、ここも群雄割拠なエリアの一つですし、今年後半でどんな発表が待っているのか、今から楽しみです。