Amazon以外のプレイヤーも急伸。Eコマースは群雄割拠に 〜2020年7−9月の実績から

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Eコマースは前年対比で4割増

2020年11月3日に Digital Commerce 360 発表した調査によると、2020年第3四半期(7−9月)のアメリカのEコマース売上高は対前期比で4割近い 39.3% という記録的な伸びを示したようです。

一方で、これまでじわじわとシェアを拡げていたトップのAmazonは、第2四半期(4−6月)の23.6%から23.1%へと、0.5ポイントシェアを下げています。

これは、Eコマース全体が強い成長基調にある中で、マーケットを引っ張っている Amazon の成長率【以上】にその他のプレイヤーが伸びているという状況を反映しています。 


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大規模セラーの躍進

アメリカのEコマースにおける Amazon のシェアは2020年の第1四半期(1−3月)に急上昇(26.0%)しましたが、これは3月のロックダウンで実店舗が閉まっていたために生活必需品の需要が Amazon へと集中したことが主な要因でした。(他のマーチャントが Amazon の倉庫に商品を送れないという事態も発生していました)

その後、第2四半期から第3四半期に時間が進むにしたがって実店舗の再開や大手プレイヤーの急速なオンライン移行があり、Amazon 一強状態だったマーケットに影響を与えています。コロナ禍以前と比較して各プレイヤーの動きは活発で、コマースをめぐる状況は確実に変化しているといえます。

特に小売大手のウォルマート、ベストバイ、ターゲット、クローガー、コストコなどをはじめとした上位20社は軒並みEコマース売上が前年比で 80% 以上成長しており、これらの大手プレイヤーの動きがEコマース全体の成長の牽引と、Amazon のシェアの相対的な低下を引き起こしていると言えそうです。(それでもAmazonはあの規模で成長率を継続しているがすごいのですが…)

ウォルマートやターゲットはコロナ以前から Google とのパートナーシップが進められていますし、中でもウォルマートはオムニチャネル戦略としては先進的な取り組みをいくつも実施しており、改革のスピードを早めています。

参考:

2020年はコロナによって時計の針が数年進んだと言われているように、これまでも変革の波に晒されていた小売業界は、危機感を強めた大手プレイヤーによってさらにその変化のスピードが加速しているように見えます。

Digital Commerce360 の分析ディレクターである Fareeha Ali 氏が「コロナによってより多くの消費者がオンラインに移行しましたが、すべての人がアマゾンに行ったではありません。」とコメントしているように、引き続き Amazon が強いという事実に変わりはないものの、大手小売事業者の変革スピードは、Amazon一強だったEコマースの地図上に群雄割拠を作り出しています。

それ以外にも、Shopify などのヘッドレスコマースや D2C の台頭による SMB(中小企業)を中心としたボトムアップの流れはさらに加速しています。Eコマースはまさに戦国時代へと突入した感がありますね。

なお、2020年11月19日にはアメリカの商務省による2020年第3四半期のオンラインコマース売上高の発表が予定されていますので、Digital Commerce 360 の分析の検算ができると思います。引き続きウォッチしていきます!