こんにちは! リワイアで、どこポイ・らんキィのプロダクトマネージャーをしている東口です。
2025年5月30日に、カナダのトロントにてShopify Editions.dev 2025 が開催されました。このイベントは、年に2回発表される「Shopify Editions」に合わせて行われるデベロッパー向けイベントです。新機能の発表や技術ワークショップが行われます。
リワイア社からは、代表の加藤と、私東口が参加しました! この記事では現地の様子やプログラム内容をお伝えします。近日、現地の様子動画バージョンや発表内容の詳細などもまとめます!
現地の様子動画まとめ:coming soon
発表された新機能まとめ:coming soon
ワークショップ内容:coming soon

株式会社フィードフォースに新卒入社。EC広告の支援やEC/Shopify関連のメディア運営を実施したのちに、グループ会社の株式会社リワイアに参画。現在は、ポイントアプリ「どこポイ」や会員ランクアプリ「らんキィ」のプロダクトマネージャーを担当。ポイントや会員ランクを活用したメンバーシッププログラムの実施を支援。
Shopify Editions.devの様子
Shopify Editions.devは、最初に全体に向けたプレゼンテーションを行うKeynoteがあり、その後は複数のブースで並行してワークショップやプレゼンテーションが開催されています。事前にスケジュールや詳細が出るため、自分の興味のあるブースを確認して当日自由に回ります。
それぞれの様子や概要について紹介します!
Keynote & Ask Tobi Anything
まず最初に、今回のShopify Editions Summer ’25で発表された新機能についてのKeynoteがありました。Vice President of Product(プロダクト統括本部長)のVanessa Lee氏の発表から始まります。
毎回Shopify Editionsには、機能紹介の間にミニゲームが挟まれていて、今回は「Horizon Drive」と呼ばれるカーレースゲームでした。その関連で、オープニングムービーはLee氏がレースカーに乗って新機能の説明をしようとするところから始まります。
その流れで当日もレーサーの服を着てました。遊び心が満載ですね(笑)
Lee氏からは、今回のShopify Editionsのフォーカス機能である、SidekickやMCPを始めShopify Catalog、Store Front web componentsなどが紹介されました。
その後、UX DirectorのKeven Clark氏から新しいテーマである「Horizon」の説明とDemoが披露されます。実際に動かしているところを見ると、「Horizon」のカスタマイズ性の高さがわかります。
Demoの最後にはSidekickでブロックを作っていたのですが、数行のプロンプトを打つだけで膨大なコードを記述し、たった数分で動的なブロックが作れていて、Sidekickの進化も実感しました。
その後は、ディベロッパー向けのダッシュボードやローカル開発環境の機能、管理画面でのワークフローの改善、Shopify POSの機能などの発表が続きます。当日始めて発表された内容もあり、会場も大盛りあがりです!
これらの発表内容に関しては、別の記事にもまとめます。
Keynoteが終わると、CEOのTobias Lütke氏とVice President of ProductのGlen Coates氏が登場し、「Ask Tobi Anything」のセッションが始まりました。初めて生でみるTobi氏に大興奮です!
このセッションは、事前に参加者からTobi氏への質問を募集していて、それに本人が答えていく形式でした。質問のジャンルはさまざまでしたが、話していくにつれてほとんどすべての話題が自然とAIの話になっていきました。それほど、Tobi氏、およびShopifyがAIを重要視していることが伺えます。
このあとは、各自ブースを回る形式です! すべて一通り行ってきたのでそれぞれお伝えします。
Master Class
Master Classは、実際に新しい技術に触れながら何かを作ってみるワークショップです。Shopifyの社員が何人か周りにいて、困ったらサポートしてくれます。
私は、ストアフロントにAIチャットボットを出すアプリを作るセッションに参加しました! ほとんどエンジニアっぽい方々の参加だったので、非エンジニアのわたしはドキドキです(笑)
セッションでは、今回作るアプリの仕組みと関わる新機能について教えてもらったあと、ドキュメントを共有してもらい、それに沿って進めていく形でした。
この様子は別記事でも紹介しますが、丁寧に教えてくれたおかげで、非エンジニアのわたしでも作ることができました。 初めてのアプリ開発、実際に動くものができて感動です! さらに今回はAIを使っての開発だったので、自分でもカスタマイズしていけそうな可能性を感じ、今後もたくさん触ってみたいという気持ちになりました。
代表の加藤は、新しく発表されたテーマ「Horizon」についてのワークショップ、「Horizon Test Drive」にも参加していました! テーマブロックの入れ方や注意点をライブコーディングしながら説明する内容だったようです。Dawnからテーマの構造がかなり変わっていて難しく、既存のテーマを使っているストアがどうやって移行すればいいかの質問が飛び交っていたといいます。
Horizon自体はまだこれからという雰囲気であり、主流になるのももう少し先になりそうと感じたようです。ただ、実際話を聞きながら見るとSidekickを主軸にしているのが伝わってきたとのことでした。Horizonの動きにも目が離せないですね!
Roundtable
Roundtableは、各ブースで開催されているセッションです。Biz(制作会社向け)のセッションとDev(技術者向け)のセッションの2種類ありました。
内容は、テーマに沿って登壇者が話したり、参加者の質問に答えたりするもので、セッションによってさまざまです。登壇も、Shopify社員だけではなく、パートナーが担当していることもありました。
日本からは、「Ship&Co」アプリを提供している株式会社BERTRANDのBertrand Thomas氏が登壇して、日本市場について話していました!
あまり海外のイベントに出ることは少ないのですが、結構日本のイベントで扱われるトピックも多く、どの国のパートナーも同じようなところで悩んでいるのだなと感じました。そう思うと、言語の壁により少し遠く感じていた大勢のパートナーが急に近く感じ、Shopifyを一緒に盛り上げる仲間のように感じます。
セッションは、開始20分前頃から並び始めていて、人気のものは入場できないほど人が集まっていました。わたしも何個か逃してしまったので、絶対に行きたいセッションがあれば早めに並んでおくことをおすすめします。
Demo
Demoブースでは、Editionsで発表された新機能を中心に、各プロダクトの機能についてのDemoが行われていました。常に開放されているので、いつでも好きなときに見に行くことができます。
また、プロダクトに関わるShopify社員も常駐しているので、何でも質問することが可能です。中には、そのプロダクトの責任者もいて、直接質問することができます!
私は、App Storeのブースで、アプリをより伸ばす方法を聞いてみました! App Storeのリスティングには検索ワードされうるキーワードを可能な限り追加すること、広告はApp Store以外にもGoogle広告やFacebook広告も実施してみるとよい、といったことを教えていただきました。
なかなか英語で伝わらない部分もあったのですが、最後には「詳しく質問あればいつでもメールして!」と連絡先を教えてくれました。プロダクトマネージャーの方だったのですが、責任者の方と直接連絡をとれるようになるのは現地に行くからこそだなと思います!
また、日本ではまだ使えないShopify POSのカードリーダーも触ることができました。POSで商品を追加してチェックアウトでクレジットカードを選ぶと、すぐにカードリーダー側に連携されてお支払いが可能です。これがあれば、国内でもShopify POSの需要はかなり増えそうだと感じます。

Award
各セッションが終わると、Shopifyからパートナーの表彰がありました。President(社長)のHarley Finkelstein氏から直接表彰されます。こちらも初めての生のHarley氏、大興奮です!(ちなみに、Harley氏は、普通に会場内とウロウロしていたらしく、弊社のグループ会社であるソーシャルPLUS社のメンバーは2ショットを撮れたようです!)
アプリ、ストアテーマ、コミュニティの各カテゴリーで選出がありました。世界にたくさんのパートナーがいる中で、Shopifyから直接表彰されるなんてすごいことですよね…!
アプリでは、日本でもお馴染みの「LockSmith」や「Judge .me」などが選ばれていました。
その後は、After Hourとして立食パーティーがありイベントは終了です。私は参加できなかったですが、最後にHarley氏のDJもあったそうです!
その他
朝食・昼食は、イベント会場で用意されたものを食べることができます。ドリンクやスナックも何でも取り放題です! さすがカナダ、量が多くて大満足です。
スナックは、Shopifyを使っているストアさんのお菓子が置いてありました。チョコやクッキー、ポテトチップスなど多種多様で見ているだけで楽しかったです!
また、いたるところに遊び心のあるコンテンツも用意されていました!
Shopify Editionsのミニゲーム「Horizon Drive」をアーケードゲーム機で遊べたり、ミニパターゴルフ場が設置されていたり、アヒルのUFOキャッチャーも用意されています。
アヒルのUFOキャッチャーでは、緑のアヒルがとれれば裏についているQRコードから大きなアヒルの置物がもらえます。
わたしは紫のアヒルをゲット。すると、「Congratulations! 」と言われ受付に案内されました。受付で、メールアドレスを入力してと言われて待っていたら、なんとShopify Supplyの$50オフの割引コードをもらえました!何を買おうかワクワクしています!
Welcome partyの様子
イベントの前日には、Welcome Partyが開催されました。今回はShopifyの本社でのパーティーとは別に、Plus、Premier、Platinumパートナーはオンタリオ美術館(Art Gallery of Ontario)に招待されました。
弊社はPlusパートナーのため、オンタリオ美術館のパーティーに参加しました!
トロントの観光名所でもあるオンタリオ美術館の閉館後を貸し切る贅沢ぶりです。
お酒とご飯を楽しみながら、パートナー同士で話したり、Shopifyの社員と話したりしました。Shopifyの社員も役職がある人がたくさん来ており、APACの代表の人や、今話題のSidekickの開発を最前線で進めている技術担当のレジェンド的な方も参加されていました。
また、開催中はオンタリオ美術館の展示物も見て回ることができました!
ちょうど、日本のアーティストである草間彌生氏の企画展が開催されており、こちらも参加OKとのことで行ってきました!他の来場者がいないなかでゆっくり見て回れるとても貴重な時間でした。
その後、Shopifyの本社に移動して通常のパーティーにも参加してきました。憧れのShopifyの本社、行くだけでワクワクしていました。こちらのパーティーでは、アプリやストアテーマのハッカソンが行われており、非常に盛り上がっていました! Sidekickだけでストアフロントを作っている人も。
Shopifyのオフィス3フロアにわたって開催されており、自由に散策可能でした。パーティーのために装飾などにもかなり力を入れており、とても楽しかったです。Shopifyを作っている人たちが働いている環境をみると、より一層Shopifyへの興味が湧く良い時間になりました。
トロントの様子
トロントでは、Shopify Edition devに合わせて、1〜2日前にShopifyに関わるサービスが主催するイベントが各地で開催されていました。
参照:https://www.pimsical.app/events/
弊社はWelcome Partyの前日にMantle社が開催する「Tech Tonic」に参加しました!
こちらではShopifyを中心に、SaaSのグロースに関する情報やサービスの情報を聞くことができました。
空いている時間でトロントの市街も探索。東京と同じくらいの都会で、治安もそこまで悪くはないです(場所によりますが…)
市内のホテルは割高で、少し郊外のホテルに泊まりました。車で30分くらいの距離ですが、車移動がメインということもあり、移動はそこまで気になりませんでした。
まとめと感想
以上、現地の様子をお伝えしました!このイベントは、パートナー向けのイベントのため参加できる企業は限られているものの、日本からは弊社含めて7社ほど参加していました。
現地に行って感じたのは、ShopifyやパートナーのAIをはじめとした新機能の活用に対する意識の高さと、日本市場への期待です。今回のShopify Editionsでは、完全にAIを前提としたストアの構築・運用にShopifyの考えがシフトしていると感じました。会場の至るところでAIの話題が尽きず、まさにトレンドの中心にあることを実感しました。
また今後2ヶ月の間にAIに関する発表も続いてあるようで、パートナーはどうAIと向き合うか、マーチャントにどう活用してもらうかを考えることが鍵になりそうです。
さらに、日本市場もShopifyから非常に期待されていることを感じました。一方で、やはりローカライズには悩んでいるようです。新しい顧客アカウントへの移行など、なかなか商習慣に合いにくい機能へのサポートなどは、パートナーが進めていくことが期待されそうです。
来年も開催されるのではないかと思っているので、ぜひ日本からもっと多くのパートナーが参加するとよいなと思います!