【Shopify CHANGELOG】Sidekickでワークフローの作成が可能に。機能の概要と活用シーン、解決できる課題を紹介。

Shopify Editions 26 winterで、SidekickでFlowのワークフロー作成を支援する機能が発表されました。文章でやりたいことを伝えるだけで、ワークフローのたたき台を作成できます。

本記事では、この機能の概要と活用シーン、解決できる課題を紹介します。

機能の概要:
文章でやりたいことを伝えるとワークフローのたたき台が自動で作られる

今回のアップデートでは、Flowの作成画面内でAIアシスタント「Sidekick」に「何を自動化したいか」を平易な言葉で伝えるだけで、ワークフローのトリガー・条件・アクションを含む構成案を自動生成できるようになりました。

生成されたワークフローは編集画面で開くことができ、内容を確認しながら修正・テストを行なったうえで有効化できます。運用上の前提も押さえておくと安心です。生成されたワークフローは初期状態では無効になっており、手動でオンにする必要があります。生成物には自動的にタグが付き、複雑な業務ロジックは省略される可能性があるため、必ず確認とテストを行なってください。

活用シーン:
手作業で作っていた定番の自動化を、まずは「文章→たたき台」で始めらる

Sidekickによるワークフロー作成と相性がいいのは、注文や顧客へのタグ付け、メールやSlack通知、在庫アラート、指定日時の実行などです。これらは、文章で要件を伝えるだけで構成案が出やすい領域といえます。

具体例としては、ヘルプにも次のようなプロンプト例が載っています。

  • 明細行数が少ない注文に「小さい」タグを付けたい
  • 累積購入金額が一定額を超えた顧客に「ランクアップ」メールを送りたい

これまで「テンプレートを探す→近いものをカスタマイズする」という方法で作成していたワークフローも、頭の中の運用ルールが言語化できているものは文章で作ってしまったほうが早いケースがあります。テンプレート起点よりも、現場の作業感覚に近いワークフローを作りやすい点が特徴です。

解決する課題:
自動化した方がいいけど、その一歩が踏み出せない。を解消する

このアップデートが解決するのは、「自動化したい気持ちはあるのに、ワークフローを組み立てるところまで踏み出せない」という問題です。トリガーや条件、アクションをゼロから組み立てる作業は、慣れていないと手が止まりがちです。文章で要件を伝えれば一度たたき台が作られるため、編集と調整に集中できます。

もうひとつは安全面です。生成されたワークフローは、作成画面においてテストと確認をすることができ、確認を経てから有効化する流れになっています。加えて、タグ数が多い場合に条件が期待通りに動かない可能性や、複雑なロジックは省略される可能性がある前提が明示されており、Sidekickからもワークフロー作成過程でフィードバックがあるので、「生成されたから正しいはず」と思い込まずに設計を進めることができます。

まとめ:
頻出する運用業務を文章にして、自動化の「下書き」を作るところからはじめよう

今回の「Sidekickによるワークフローの作成」は、自動化の入口を軽くするアップデートです。いきなり複雑なワークフローを作るよりも、これまで自動化に踏み込めずにいた頻出の運用ルールを文章にし、たたき台を作るところからはじめるのが現実的です。

最初の一歩としては、次のような「定番」から試してみてはいかがでしょうか。

  • タグ付け(注文/顧客)
  • 在庫アラート
  • 通知(メール/Slack)
  • スケジュール実行